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好きだからこそおいしいものを消費者へ

ぷっくりと実が詰まった鮮やかな緑色のスナップエンドウを焼津市坂本で栽培する天野和夫さん。種苗会社に勤めていた経験をいかしながら、約5アールのビニールハウス2棟を管理し、「まんさいかん焼津」を中心に藤枝や島田にも出荷しています。スナップエンドウは、種苗会社に勤めているときに知人からもらって食べ、「おいしい!」と思ったことがきっかけで始めました。ハウス栽培のため、出荷は12月から始まり、4月の下旬まで続きます。 スナップエンドウは暑さに弱いですが寒さも苦手で、ハウス内の温度管理には神経を使うそうです。3年ほど前の12月、大寒波が来たときに加温設備のセットを忘れてしまったため、出荷目前のスナップエンドウが凍ってしまい商品にならず、壊滅的被害を受けたことがありました。それ以来は、12月に入ってから気温に気を配り、設定温度になったら加温設備が稼働するようにセットしています。 「野菜は土づくりが基本。根の張りが良ければ自然と良いものができる」と話す天野さん。土づくりにはこだわり、馬糞堆肥を使用しています。天野さんのスナップエンドウは、10㎝程の大きさで食べごたえがあり、飲食店からの指名が入るほど人気を集めています。軽く塩茹でして、マヨネーズを付けて食べるのが一番のお気に入りとのこと。 「農業は大変だけど、『まんさいかん』に出荷したものが売れれば嬉しいし、消費者の『おいしかったよ』のひとことが次に作る原動力になります」と笑顔で話す天野さんです。

焼津市坂本 天野和夫さん 広報誌 2018.5月号 掲載