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体力が続く限り消費者に「おいしい」を届けたい

東海道自然歩道が通る島田市川根町の標高約450mの山地で、ナメコを中心にシイタケやヒラタケの菌床を3万球管理しているのは、岡平京次さんと和子さん夫婦。肉付きが良くて歯ごたえがあると消費者から評判のナメコは、まんさいかん藤枝と島田、焼津の3店舗に11 月~6月まで出荷が続きます。 岡平夫婦は、40年ほど前に茶の補間作物としてキノコの栽培を始めました。当時、年間を通して気温が低い地元の環境を利用し、簡易的な建物を使ってナメコを自然栽培していましたが、一斉に生長したナメコの収獲に手が回らなかったりしたため、24年前に空調栽培に切り替えました。和子さんは、「菌床を仕込む時期をずらすことでナメコの生長を調整でき、お父さんとゆっくり2人のペースで栽培できるので切り替えて良かった」と笑顔で話します。 当初は、換気と室内の空気のかく拌が調整できず、苦労の連続だったそうです。京次さんは当時を振り返り、「がんばって管理していたのにナメコがうまく発生しなかったので大変でした」と話します。それ以来、2人は徹底した管理を心がけ、栽培室の温度と湿度を毎日計測し、栽培に適した環境の研究も行ってきました。長年の経験から、培養室内の温度は、 20℃で風通しが良いこと。発生室内の温度は、12~ 13 ℃で、湿度80~90%が最適だということがわかりました。また、ナメコは乾燥に非常に弱く、培養室内と発生室内に毎日散水することが京次さんの日課だそうです。 岡平家では、毎日ナメコのみそ汁を食べるそうです。2人は、消費者の食卓にもナメコ料理が並び、食べた人の喜ぶ顔が見たいと、「体力が続く限りおいしいナメコ作りをがんばります」と意気込みました。

島田市 岡平京次さん・和子さん 広報誌 2019.3月号 掲載