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子育て世代こそ農業に興味を

藤枝市立花で菊の若手生産者として活躍する杉本剛士さんは、29 歳までサラリーマンとして働いていました。しかし、長男が生まれた時、自身が農業を営む父に不自由なく生活させてもらったように子どもに苦労をかけたくないと、父の背中を追って就農を決意。36 歳となる現在、40アールのビニールハウスで菊とキュウリを栽培しています。 杉本さんは「失敗に対するフォローができないぶん、手のかけ甲斐がある」と農業の魅力を語ります。サラリーマン時代は、失敗の原因がわからないこともありましたが、農業は自分がやったことがそのまま返ってくるので、何が悪かったのか振り返ることができ、次にいかせると言います。水のあげ方ひとつで葉や花の形、茎の太さなどが変わってくるので、茎が太く花弁の揃った菊を目指して自分なりの栽培方法を模索することが楽しいそうです。 「農業は子育て世代にぴったりの職業」と話す杉本さんは、現在3児の父です。保育園の行事や子どもの急な体調不良で仕事を休まなくてはいけない時、自分の仕事を調整することで子どものために時間を作ることができると言います。また、これからを担う子育て世代にもっと農業に興味をもってもらえるよう、農家のイメージを変えていくことを今後の課題にあげています。「将来的には、近所の保育園と協力して土に触れる楽しさを教えていけたら嬉しい」と笑顔を見せました。 菊は日持ちが良い花の1つです。季節の移ろいや時間の経過を感じるのは生花ならではのこと。少しでも多くの人に花を届けるため、今日も菊と向き合います。

藤枝市立花 杉本剛士さん 広報誌 2018.9月号 掲載