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試行錯誤の中に農業のおもしろさを感じる

 「農業は自由が効くし、嫌いじゃないからいいかな」と話す田中尊徳さんは、静岡大学農学部を卒業した13年前に就農しました。父の徳秀さんとともに、夏にメロン、秋からはセルリーを栽培しています。また、ミニトマトを周年、水稲の「コシヒカリ」や「あいちのかおり」も栽培しています。

 メロンは、糖度はもちろんのこと、ネット(網目模様)の出方が値段を左右します。より美しいネットを出すため、水の管理と湿度の管理に毎日気を使います。美しくておいしいメロンを作るため、父と相談しながら協力して栽培しています。

 農業の面白さは、収穫よりも育てている最中の試行錯誤にあるという田中さん。新しい資材や品種など試しながら、より省力化し、安定的に栽培できる方法を研究しています。しかし、ここ数年の夏の暑さの影響は大きく、水を噴霧してビニールハウス内の温度を下げるなどの様々な対策を試して品質と収穫量を安定させています。また、田中さんは、メロン研究会に所属していて、出荷時の基準である糖度13度以上にするため、液肥を施したり収穫を少し遅らせるなどの工夫もしています。

 研究会のメロンは「まんさいかん」と「KADODE OOIGAWA」で毎年、7、8月に数量限定で販売します。収穫から1週間が食べごろですので、追熟させてから味わってみてください。

焼津市藤守 田中尊徳さん 広報誌2022.8月号掲載