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米作りにロマンを求めて

減農薬、有機肥料にこだわり、特別栽培米として古代米のもち米「みどり糯(もち)」とうるち米「ミルキークイーン」を「まんさいかん藤枝・焼津」に出荷する松本一悦さん。自身のブランドとして「今川姫®」という商標をとり、徹底した品質管理にこだわっています。おいしいお米の日本一を決める「あなたが選ぶ日本一おいしい米コンテスト」では、過去に金賞を2度受賞したこともある実力の持ち主です。

溶接業を営むかたわら、父の代から続く田んぼを学生時代に受け継ぎ、40 年以上守り続けてきました。「みどり糯」との出会いは、20 年ほど前に地元の祭りで使ったことがきっかけで、お餅にした時の舌触りがきめ細かく甘みと粘りが強い、よく伸びるこのもち米を広めたいと、栽培を始めました。

「みどり糯」は、一般的なもち米と比べると稲の丈が長く、米の粒が小さくて穂の色が濃い紫をしていることが特徴で、栽培が難しく希少価値が高いもち米で

す。玄米が少し緑色に見えることから「みどり糯」と呼ばれているそうです。松本さんは、高品質な「みどり糯」を維持するため、土作りに力を入れています。「田んぼでとれたものは田んぼに戻す」という昔からの考え方に沿って、毎年、稲刈り後はワラやもみ殻、ぬかを田んぼにすき込み、更に有機肥料で土壌を改良しています。

買ってくれた人が喜んで食べてくれることが一番うれしく、「みどり糯」のおいしさを広めたいと、米作りにロマンを追い求める松本さん。「周りの人に助けられながら毎年お米を作ることができている。周りに感謝しながら美味しいお米を作っていきたい」と話しました。

※ 特別栽培米…慣行的に行われている節減対象農薬及び化学肥料の使用状況に比べ、節減対象農薬の使用回数が5割以下、化学肥料の窒素成分量が5割以下で栽培された米。

 

焼津市中里 松本一悦さん 広報誌2022.12月号掲載