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趣味から始まったこだわり栽培

趣味である大好きなワインに合う野菜を作りたいと思い、約20年前に家庭菜園から農業を始めた伊藤正彦さん。年間を通じて落花生や茎ブロッコリー、ズッキーニなど20種類以上を栽培しています。

伊藤さんは、口に入れるものは農薬不使用にしたいと、就農当初から土壌にも農薬を使わない無農薬栽培をしています。また、肥料にもこだわり、ぬかや魚かすなどを混ぜて「ぼかし肥料」を自分で作っています。しかし、無農薬栽培は害虫との闘いでもあり、畑に出ては手で捕虫したりラケットなどでチョウを追い払ったりと忙しい毎日です。

茎ブロッコリーとの出会いは、15年ほど前。知人からもらった茎ブロッコリーのおいしさが決め手となり、栽培を始めました。葉を大きく生長させることで可食部分になる花芽が出てくるため、肥料を組み合わせて栄養が途切れないように生育しています。検品は妻の静子さんが担当で、主婦の目線に立った厳しいチェックをクリアした茎ブロッコリーが12月から3月頃まで店頭に並びます。茎がやわらかく、短いゆで時間で素材の味を楽しめますが、肉巻きやてんぷらもおすすめです。

うまくいかないことがあっても、「がんばりすぎない農業」をモットーに気楽に農業を営みます。まいた種から9割の芽が出る時もあれば、半分以下になるときもあり、農事暦などを確認しながら試行錯誤しています。発芽した苗は全て育て、「小さい苗が大きく育った時はうれしいよ」と笑顔をみせる伊藤さん。今後はミズナやコマツナなどの葉物野菜の栽培にも挑戦する予定です。

 

焼津市高新田 伊藤 正彦さん・静子さん 広報誌2023.3月号掲載