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人とのつながりで続ける農業

 焼津市で農業を営む山下樵太さんと早苗さん。22年ほど前に自宅の土地にビニールハウスを建てて、早苗さんが農業をスタートしました。

 丁寧に管理して作ったキュウリとミニトマトを「まんさいかん」の前身となるJAの直売所に出荷すると、就農1年目から「おいしい」とたちまち評判になりました。評判を聞きつけて訪ねてきた先輩農家が、資材を提供してくれたり、かん水の方法など農業の基礎を教えてくれました。その方との出会いからつながり、JA大井川のセルリー部会にも所属しています。

 セルリーを栽培することで、年間を通した栽培サイクルもできました。キュウリやトマトは連作を避ける必要があるため、セリ科のセルリーは後作として最適な作物でした。「部会員にも助けてもらい、農業のいろはを教えてもらえる環境があったから、ここまで続けてこられた」と話します。

 7年ほど前からは、前職を辞めた樵太さんが農作業の中心となりました。栽培管理と機械作業を樵太さんが、収穫と出荷準備を早苗さんが行うなど、夫婦二人三脚です。堆肥は、樵太さんが大事に世話をしている烏骨鶏などの鶏フンで作っていて、今年は更に、有機質主体の肥料で栽培しているため今まで以上に味の良い農産物ができました。

 キュウリは、葉かき作業や追肥をしっかり行って質の良い実がつくように管理しています。キュウリのとげは、鮮度の証です。新鮮なものを消費者に届けられるよう、今日も朝取りにこだわったキュウリを出荷しています。

 

焼津市上泉 山下樵太さん、早苗さん 広報誌2023.8月号掲載