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こだわりの花エピデンドラム

 藤枝市青南町のハウスで洋ラン「エピデンドラム」を栽培している杉山さんは、農業高校卒業後コチョウランを取り扱う企業に就職し洋ラン栽培に携わりました。洋ランに魅力を感じ、もっと専門的にやりたいと思い30歳で独立しました。

 杉山さんの栽培には、「環境に勝る技術なし」という先輩の助言が生きています。一つはハウス内の環境を良くすることです。軒を高くして中の空気を増やし外気の影響を受けにくくすることで、冬は暖かく夏は酷暑にも耐えられる環境を作ります。二つ目は、その環境の中で栽培に専念し、需要に応じて適期に高品質な花を作ることです。それにふさわしい花が「エピデンドラム」でした。

 細長い茎の先に小さな花を球状に咲かせるのが特徴で、品種改良もできるところが自分に合っているそうです。さらに、この花を専門に作ることは全国的にも珍しく、杉山さんのこだわりが感じられます。

 そんな中、近所の花卉栽培農家からJAを紹介してもらいJA出荷が始まりました。JAの共販と分析室の培養は杉山さんの栽培スタイルには欠かせない存在です。特にクローン苗は生育が均一で品質も揃うのでありがたさを肌で感じています。

 今までの苦労話を尋ねると、「独立後5年間は売り上げも少なく大変だったが、家族の支援もあり花作りに専念できた事には感謝している」と当時を振り返りました。

 今後の目標は、「四季折々で、お客さんの好みに合う赤、黄、白、ピンク、オレンジの花をいつでも提供できるように、栽培体制を整えたい」と笑顔で話してくれました。

藤枝市青南町 杉山惣二郎さん 広報誌2025.2月号掲載