島田市伊太で梅の栽培に取り組む北川悦郎さんは、ＪＡ大井川梅部会の部会長として伊太地域の梅の品質向上と発展に力を注いでいます。

定年を機に父から農業を引き継ぎ、就農当初からその魅力に惹かれ、以来園地を拡大しながら栽培に力をいれる日々を送っています。

伊太地区は梅の名産地として知られ、北川さんの園地では「島田八房」「改良内田」「白加賀」「南高梅」の４品種を栽培しています。

北川さんは、ＪＡ主催の剪定講習会や堆肥の使い方研修会にも積極的に参加します。害虫被害を防ぐための雑草除去や、風による実の擦れを防ぐため剪定を徹底するなど、学んだ技術を確実に実践することで安定した収量と高品質な梅の生産に役立っています。「自分の梅が高く評価されると、さらにやる気が湧く。もっと良いものを作りたい」と話します。

また、北川さんは「長く農業を続け、次世代が梅を作りやすいように」と、梅の剪定では摘果のしやすさと収穫時の安全性を意識して、横に低く育てることを心がけています。

「伊太の梅は大きく肉厚で食べ応えがある。夏の暑い日には梅の甘露煮をキンキンに冷やして食べると最高だよ」と笑顔を見せる北川さん。その丁寧な仕事と情熱が、伊太の梅の魅力をさらに引き立てています。