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父から受け継いだ農業 ”おいしい”を届けるために

 幼い頃から「農業を継ぐ」と決め、北海道の農業大学で学び、島田市でイチジクやレタス、茶などを栽培する太田祐馬さん。地元に戻り就農して12年になります。

 現在は父と母、祐馬さんの3人で「桝井(ますい)ドーフィン」という品種の比較的大きな実をつけるイチジクを育てています。

 祐馬さんの父・篤武さんはかつてトルコギキョウを栽培していましたが、凍霜害を機にイチジク栽培へ転作しました。

 トルコギキョウで使用したハウスを生かすことで、雨や風による実の傷みを防ぎ、他よりも早い時期に収穫することができ、品質の良い果実を安定して届けることができます。

 また、イチジクを夕方に収穫し、翌朝に選別・パック詰めを行うスタイルが太田流。

 「朝が早すぎず、夜も遅くなりすぎない。そんな農業があってもいいと思う」と笑顔を見せ、急ぎすぎず丁寧な作業を心がけています。

 「天候に左右されマニュアル通りにいかないこともあるが、丹精込めて作ったものが ”おいしかったよ” ”またお願いね” と声をかけられたときは嬉しいし励みになる」と話します。

 祐馬さんは農業とは別に、花火師のサポートとして自身も花火を詰め、打ち上げるという煙火店での仕事をしています。「地元の農業も花火のように盛り上げていきたい」と想いを込めて、自ら手掛けた花火を夜空に打ち上げます。

島田市船木 太田祐馬さん 広報誌2025.9月号掲載