焼津営農経済センターは8月6日、大富支店で農作業安全講習会を開きました。
農作業事故は年間約7万件で、農業従事者10万人あたりの死亡事故者数は建設業の約2倍となっています。
安全意識向上のため焼津地域の大規模農家で構成されている焼津稲作部会の会員向けに開いた講習会で、共済連が農研機構の監修のもとで開発したVR(バーチャル・リアリティ)を使い事故を疑似体験しました。VRでの講習会は同JAでは初の試みです。
参加者はVRゴーグルを装着し臨場感ある危険シーンを体験しました。「コンバイン巻き込まれ編」の疑似体験では、手こぎ作業中に起きた搬送チェーンに手が巻き込まれてしまう事例がリアルに再現され、体験後には事故の要因や対策も確認しました。
また、農業機械の構造を理解することで事故防止と維持コストの軽減を図れるよう農機セルフメンテナンス講習会も同日行いました。セルフメンテナンスを学ぶことで、不具合の早期発見や早期修繕による修繕コストの低減、円滑な農作業、機械を長持ちさせることなどが期待できます。
エンジンオイル交換はもちろん、エアクリーナーやラジエーターの清掃、冷却水点検など、最低限やっておくべきセルフメンテナンスを紹介。焼津市相川のJA静岡経済連農機整備センターでプロの整備士による修繕の現場を見ながら整備士の話が聞ける場も設けました。
同センターの粳田信之センター長は「今回の講習で事故に対する意識やメンテナンスのやり方など家族や従業員の方たちにも共有してほしい」と話しました。
今後は青壮年部を中心に安全講習会とセルフメンテナンス講習会を広げていく予定です。