JA大井川自然薯(ジネンジョ)研究会は10月25日、今年度産のジネンジョの出荷を同JAファーマーズマーケット「まんさいかん」で始めました。11月からは、体験型フードパーク「KADODE OOIGAWA」(カドデ・オオイガワ)や県内の飲食店にも販売します。
20日には、出荷前に出来の確認と出荷規格や品質を統一するため試し掘りと目ぞろえ会を行いました。試し掘りでは、同会員8人とJA職員が島田市内の8圃場(ほじょう)を回り、各場所で3本ずつを掘り、生育状況と出来、圃場の管理方法などを確認しました。今年から会員になった今村毎春さんは約900㌘のジネンジョを掘り出し、「掘るまで心配だったが、大きなものができて安心した」と笑顔を見せました。
目ぞろえ会では、同会員が試し掘りしたジネンジョの色や大きさ、形を見比べたり、重さを量ったりして出来を確認したあと、JA職員と初出荷日の決定や今後の出荷計画などについて話し合いました。今年は、夏に適度な雨があり、台風による風の影響も少なかったため、良いものができました。同研究会の西澤博之会長は「初掘りとしては例年になく良品が多く、今後も安定して収穫ができそう。多くの消費者に届けたい」と話しました。
同研究会は、35年以上前から8人が120㌃の圃場で土や独自の配合肥料にこだわって栽培していて、香りや粘りが良いと消費者から好評です。今年は、今村さんが新たに加入しました。会員の新規加入は20年ぶりで、先輩会員が先生となり圃場の作り方や栽培方法などを教えたり、情報共有を重ねたりすることで研究会が活性化につながっています。同JA初倉営農経済センターの増田佳弘主任は「新規会員の加入が、研究会全体の活気や品質の向上にもつながっている。年末年始の需要期に向けて安定的な出荷を呼び掛けていく」と話しました。