JA大井川は22日、地元の若者の茶への関心度の把握と茶の新商品開発に意見を取り入れようと藤枝市の同JA本店で「お茶の需要創出事業報告会」を開きました。同事業のメンバーと藤枝市役所職員ら12人の他、藤枝市が認定する「藤枝茶楽研究部」の7人が初めて参加し、開発中の管内の茶を使ったスイーツ「コロコロラスク」の試食と3種の茶の飲み比べをして、評価をしました。
報告会では、同JA茶業部の山下尊部長が、事業の経緯とマーケティング調査の結果などを報告したあと、参加者は、「コロコロラスク」を試食し、「藤枝かおり」「玉露」「藤枝親茶」の3種類の茶を飲み比べました。同研究部員は、「甘さと苦みのある菓子なので、うまみの強い玉露が合うと思う」「1個だと苦みを感じるが、2、3個食べすすめると甘みを感じて変化がおもしろい」などと感想を述べました。
同事業は、静岡県茶業会議所と連携して、茶の新たな需要創出を図ろうと取り組んでいます。これまでに、味や香りに特徴のある管内の茶「藤枝かおり」や「香駿」など6品種の茶を使ったスイーツの開発や茶を飲む機会が少ない若者に消費者調査などを行ってきました。
同研究部は、藤枝市が2019年から始めた、藤枝茶のファン獲得と次世代を担う人材の育成を目的に活動しているものです。「藤枝ジュニアお茶博士卒業生」を対象に、同市から認定された中高校生が、講習会や茶園での研修を通して3年間で茶の歴史や文化、栽培、製造工程を学んでいます。
同JAの杉山芳浩常務は「藤枝茶楽研究部のみなさんの意見を今後の商品開発や販売にいかしていきたい」と話しました。
今後は、今回の意見を受けてスイーツの改良を続け、6月以降に島田市の体験型フードパーク「KADODE OOIGAWA」(カドデ・オオイガワ)や同JA直売所で販売を予定しています。