JA大井川は、環境負荷軽減と作業の省力化に向けたエダマメの生産に取り組んでいます。同JA園芸協議会枝豆研究会で今年度、「環境負荷軽減に向けたエダマメ生産推進協議会」を設立しました。国のみどりの食料システム戦略のうち「グリーンな栽培体系への転換サポート」事業として、3種類の生分解性マルチとドローン散布の実証試験を年2回行います。
同協議会では、焼津市の会員が今年度初めて、1㌶ずつ異なる3種類の生分解性マルチを使い、同市の3㌶のほ場でエダマメを栽培しています。6月5日は、1回目の実証調査を行い、同会員10人と同JAや行政の職員がほ場ごと耐久状況の確認と比較をしました。
マルチの種類によっては、機械でのマルチ張りや移植の際に破けるなどの差があり、分解のしやすさや雑草の抑制効果などが異なることがわかりました。来年2月の春作でも、比較試験を行います。
同取り組みは、同戦略の中で化学農薬の使用量低減等の「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する技術」を取り入れて行うもの。同JAは、生分解性マルチを導入することで、マルチの回収工程の省力化、廃棄物を減らすことで環境へ配慮するほか、ドローンによる農薬散布により化学農薬の使用量の削減を目指します。
今後は、試験結果の要因や課題を検証し、産地に合ったマルチの種類を選定します。栽培マニュアルを作成し、生分解性マルチを使用した栽培の普及につなげていきます。同JA営農経済部農業経営支援課藤田友弘係長は「JAとして組合員の所得向上につながる生産量の拡大とともに環境に配慮した農業に取り組む必要がある。今回の実証結果を共有していきたい」と話しました。